高山病予防薬

2,000mを超える地域に行かれる方は注意が必要です

中島医院では高山病予防薬を処方しております。高山病は標高2,500m以上の高地にいることで4人に1人が発症するといわれています。人によっては標高2,000mでも起きることがありますので注意が必要です。そのため標高が高いところにいく場合、特に登山ツアー、富士登山、ペルーのマチュピチュなどに旅行に行かれる場合には注意が必要です。

高山病にはどんな症状があるの

症状としては頭痛、食欲低下、嘔吐、めまい、だるさ、疲労感、睡眠障害が主な症状です。重症な高山病では肺がむくんで息苦しくなる場合や、脳がむくんで意識状態が悪くなり死亡することもあります。

どういった人が高山病になりやすいの

高山病になりやすいのは高山病になったことがある人、2,000m以上の高さで、日に625m以上登る時、2ヶ月以内に3,000m以上の滞在が5日未満の場合、女性の方、46歳以下の方、片頭痛をお持ちの方です。いずれかに該当する場合には高山病の予防薬の内服をおすすめします。普段からトレーニングをしている健康な人でも高山病はかかりますので注意が必要です。

予防薬はどういう薬なの

予防に使われるお薬はダイアモックスという薬でおもに利尿薬として使われている薬です。高地に行く1日前から1日2回内服し、到着後2日間まで内服します。日本では高山病への保険適応がないため自費診療になります。頭痛薬と吐き気止めもセットで処方いたします。料金は3,000円になります。薬の副作用としては手の震え、頻尿、炭酸飲料をまずく感じる、嘔気などがあります。持病で肝硬変や腎臓の機能が悪い方は内服いただけません。また必ず薬で高山病が予防できる訳ではありませんので症状が改善しなければ下山をするようにしましょう。

高山病予防薬セット

高山病予防薬:ダイアモックス 4錠

用法:高地に着く前日から到着3日後まで使用します

用量:1日2回、1回0.5錠 4日分

解熱鎮痛薬:カロナール500mg 10回分

用法:発熱がある時や痛みがある時(咽頭痛、頭痛、生理痛)に使用します

用量:11錠、4時間あけて再度内服していただいて構いません

吐き気止め:ナウゼリンOD10mg 5回分

用法:吐き気のある時に使います

用量:11錠、6時間あけて再度内服していただいて構いません

 

高山病は軽症でも頭痛でぐったりして寝込んでしまうことがよくあります。せっかくの旅行を快適に過ごすためにも高山病の予防薬を持って行かれてはいかがでしょうか。荻窪にお住いの方でお困りになられている方はどうぞご相談ください。

 

参考資料

NEJM. Acute High-Altitude Illnesses  2013