エピペンの処方とアナフィラキシーの対応について

新しい年度の始まりとなりました。新元号も発表され、これから1年が楽しみですね。

さて新学期となるとよくあるお問合せがエピペンです。新学期になるにあたりアレルギー表を学校に提出、学校で置いておくためのエピペンの使用期限が切れてしまうことがある時期です。当院ではエピペンを処方しております。エピペンはアレルギーの重症な反応であるアナフィラキシーの応急処置に使用する自己注射製剤です。

ご希望の方は一度当院に受診頂き医師の診察を受けるようにしてください。エピペンを業者さんから取り寄せる必要があるため、当日すぐにお渡しできませんが後日入荷次第お渡しいたします。エピペンの使用期限は1年ですので使用期限が切れる前にご相談ください。なお、使用せず期限が切れたエピペンは当院で廃棄しますのでお渡しください。

アレルギーとは

  • 人には細菌など体に入ってきた異物をやつける兵隊である「免疫」という仕組みがあります。
  • 一部の人で、特定の食べ物などを異物と判断して免疫が過剰に働いてしまい、皮膚や呼吸、血圧など全身に症状を起こしてしまいます。
  • 食物アレルギー、アナフィラキシー、気管支ぜんそく、アトピー、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などがあります。
  • アナフィラキシーはアレルギーの中でも全身の臓器に症状が出現する重症型です。

どんな食べ物でアレルギーになるの?

年齢

0歳

1歳

2、3歳

6歳

第1位

鶏卵

57.6%

鶏卵

39.1%

魚卵

20.2%

果物

16.5%

第2位

牛乳

24.3%

魚卵

12.9%

鶏卵

13.9%

鶏卵

15.6%

第3位

小麦

12.7%

牛乳

10.1%

ピーナッツ

11.6%

ピーナッツ

11%

第4位

ピーナッツ

7.9%

ナッツ類

11%

そば

9.2%

5

果物

6%

果物

8.7%

魚卵

9.2%

アナフィラキシーの症状とは

今までにアナフィラキシー症状が出たことがある方は今後もまた出る可能性があるためエピペンをお持ちになることをお勧めします。アナフィラキシーの症状は以下になります。

発疹が90%に出現します。発疹は腫れぼったいような赤みが全身に出現します。

発疹+上記の症状があればアナフィラキシーとしてエピペンを使用する必要があります。

アナフィラキシーと判断したらやるべきこととは

1.人:人を呼ぶ(自分は動かず息を確認)

2.薬:エピペン

3.電話:救急車119番

上記3つの順番で行うようにしましょう。アナフィラキシーで苦しそうにしていたらまずは周りの人の助けを呼びましょう。周囲に人がいない場合には先に救急車を呼ぶようにします。次にエピペンを使用して注射を行います。エピペンを製造しているマイランのホームページにエピペンの使用方法について動画でわかりやすく掲載されていますので一度ご覧ください。最後に電話で119番を行います。発生時間や自分のいる場所、今までにアレルギーをしたことがあるか、エピペンを使用したこと、その時間などを伝えます。現場では慌てていて時間など詳細にはわからないと思いますのでその場合にはわかる限りで構いません。

エピペンの使用方法

1.エピペンをケースから出して青色のキャップを外します

※オレンジの先端は針先になりますので触らないようにします

2.太ももの外側、真ん中あたりにカチッと音がするまで強く押し付けます。

5秒ほど押したまま薬が入るのを待ちます。

※服の上からの注射で構いません

3.オレンジのカバーが伸びているかチェックします。

※ペンは1回しか使えません

4.使用後は元のケースにエピペンしまいます。

エピペンはあくまで応急処置ですので必ず病院に救急車で受診するようにしましょう。

 

いかがでしょうか。荻窪でアナフィラキシーをしたことがある人は当院でエピペンを処方しますのでお気軽に相談ください。